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50代の平均貯金額は?老後のために50代から始める資産運用を解説
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50代の平均貯金額は?老後のために50代から始める資産運用を解説 --------------------------------

50代のリアルな貯金額は?独身・既婚別に貯金額をご紹介!

こんにちは!Japan Asset Managementでございます。 今回は50代の方の貯金額から、老後資金のための資産運用について解説します。
老後資金はどのくらい貯めればいい? -----------------
2019年6月に人生100年時代を見据えた資産形成を促す報告書を金融庁がまとめました。
その報告書には『長寿化によって、定年退職後の人生が延び、今まで以上に多くの老後資金が必要になる』という旨が示されていました。 具体的には女性が60歳以上、男性が65歳以上の夫婦では年金収入による生活設計だと毎月約5.5万円の赤字が出るという予測です。
この予測を元に計算してみると、この夫婦が今後20年(妻80歳、夫85歳)生きると1,320万円、30年(妻90歳、夫95歳)生きると約2,000万円が必要になります。これを老後2,000万円問題と言います。
しかしこれ以外にも老後資金の不安要素は多くあります。例えば…
▶退職金制度は今まで通り維持されるのか? (企業の退職金は平均でピーク時の3-4割減少しています)
▶少子高齢化によって年金制度を維持していくことは出来るのか?
これらの不安要素に打ち勝って豊かな老後生活を送るためには、平均寿命が伸びるにつれて、資産寿命も伸ばすことが必要だと考えます。 そして老後資産の問題を解決するためには、老後を見据えた資産形成を遅くとも50代からは行なっていくべきでしょう。
50代のリアルな平均貯金額は?独身・既婚別に紹介 ------------------------
金融広報中央委員会の『家計の金融公道に関する世論調査(令和2年)』 によると、2人以上世帯(世帯主20歳以上)の場合、預貯金や保険、有価証券等を含めた金融資産の保有額の平均値が1,436万円なのに対して、同調査によると、単身世帯の場合、金融資産の保有額平均は653万円となっています。
2人以上の世帯と単身世帯では、金融資産の保有額にかなり開きがあることがわかります。単身世帯は「自分一人の面倒を見るだけだから」と、いささか貯蓄に無頓着になりがちなのでしょうか。
しかしながら、平均貯蓄額は多くの資産を持つ世帯が少数でもいると金額が高くなり、実際の感覚とかけ離れてしまうことがあります。 そこで今回は中央値(資産額順に調査対象世帯を並べたとき、真ん中に位置する世帯の資産保有額のこと)を用いて見ていきます。
50代単身世帯の貯蓄額の中央値は50万円、2人以上世帯で650万円。 夫婦で老後2,000万円必要とされているため、単身者はその半分の1,000万円が必要と言えます。
このように見ると、単身者は定年退職までに平均で残り1,950万円、2人以上世帯は定年退職までに残り1,350万円を準備する必要があります。
※出典:家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] (知るぽると) ※出典:家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] (知るぽると)
預貯金だけで老後資金は準備できるかシミュレーションしてみよう ------------------------------
今から老後資金を貯めようと思う方の中には、その手段として預貯金をイメージする方ももいらっしゃるのではないでしょうか? そこで老後資金が準備出来る、積立預金のシミュレーションをして具体的にイメージしてみましょう。
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55歳・既婚者で年収700万円のAさんの積立預金(金利0.2%/年 ※SBJ銀行)で定年退職(65歳)までに貯めることのできる額を見ていきます。
・Aさんは現在1,000万円の貯蓄があり、定年退職までにあと1,000万円を貯蓄しなければならない ・年収から住民税・所得税と社会保険料を引いて残るのは約518万円(その他の税は加味しない) ・1,000万円を積立預金に入れ、定年退職までの10年間、毎年年収の20%を積立預金していく
このうち20%の103.6万円+元々貯蓄している1,000万円を積立預金すると、これに金利が0.2%つき、結果として1年目の貯金額は1,105万8,000円(金利にかかる税は加味しない)となります。
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このように計算していくと、定年退職までの10年で貯金額は2,067万6,400円となるので、なんとか目標である貯蓄額2,000万円に届きます。
このシミュレーションから、積立預金だけでも2,000万円を貯めることは想定上可能なことが分かりました。
しかしながら、実際の人生では何が起きるか分かりません。 怪我や急な病気などで想定外の出費があるかもしれません。 その他にも車や家など大きな買い物、冠婚葬祭、子供の学費などで出費が発生する場合もあります。
また今回は、SBJ銀行の金利0.2%でシミュレーションしましたが、0.002%という低金利の銀行も少なくありません。 2020年4月より、大手銀行や地方銀行が定期預金の金利を一斉に引き下げました。三井住友銀行に続き、ゆうちょ銀行、三菱UFJ銀行、みずほ銀行、りそな銀行が追随して定期預金の金利を下げており、年利は0.002%とそれまでの5分の1になり、普通預金(0.001%)と大差ない水準となっています。
※出典:日本経済新聞[定期預金の金利、一斉に引き下げ 年0.002%に] (2020年4月30日)
これらのことを考慮すると、積立預金だけで資産形成をしていくにはリスクがあることがわかります。
老後に安心して暮らせるほどの資金を貯めていくためには預金だけでなく債券や株などに投資して、資産を増やしていく必要があるのです。
50代からの資産運用とは? -------------
では、50代からどのようにして預貯金以外に老後資金を準備すれば良いのでしょうか?

ここからは50代からの資産運用について解説していきます。 先ほどのシミュレーションのように、超低金利下の現在、預金では中々お金を増やすことが難しいのが現状です。
そこで目標金額に近づけるために、投資信託、債券、株などを利用した資産運用をする必要があります。 しかしながら、大きく増やせる可能性はありつつも金融市場の動き次第では損失を被る恐れがあります。 そういった状況の中で成果をあげるのに重要なポイントは良質なポートフォリオを作成することです。
良質なポートフォリオを作成するためには2つの考え方が重要です。

分散投資

分散投資とは1つの金融商品にまとめて投資するのでなく、様々な金融商品に分散して投資していくことです。 分散投資で有効な戦略の1つがコアサテライト戦略です。
これは運用資産をコア(守りの資産)とサテライト(攻めの資産)に分け、リスクをヘッジしつつも、運用効率を引き上げる投資戦略のことを言います。

資産の色分け

2つ目の考え方は資産の色分けをすることです。 資産の色分けとは、自身の資産状況を見直して資産運用をその目的別に考えていくことです。
金融商品(株・投資信託・債券)を購入する際には
収益性(増えなくても良いか、増えた方が良いか) ・安全性(減っても良いか、減らない方が良いか) ・流動性(換金出来なくても良いか、いつでも換金出来た方が良いか)
のポイントに分けて判断していく必要があります。
それにより、選ぶ商品を変えていきます。
初心者が始めやすい資産運用方法 具体的な資産運用方法として、初心者の方にも始めやすいものを3つご紹介します。
(1)iDeCo (2)国債 (3)NISA
一つひとつ解説していきます。

(1)iDeCo

iDeCoとは個人型確定拠出年金のことです。後述するつみたてNISAと同様に毎月一定額が投資されていきます。 投資先は保険・債券・株式・投資信託・銀行の定期預金などから選ぶことが出来ます。 そのため、ローリスク・ローリターンの運用方法も出来れば、反対にハイリスク・ハイリターンの運用方法も可能です。
さらにiDeCoは、毎月の投資額が全額税金控除されます。 そのため自分で資産運用スタイルを自由に決め、なおかつ節税しながら将来のお金を備えたい人におすすめの運用方法と言えます。
ただし、原則的に60歳になるまで引き出すことが出来ません。

(2)国債

個人向け国債とは、日本国が発行している債券のことです。 国債の満期は3年・5年・10年と分けられており、3年・5年の国債は固定金利、10年の国債は変動金利となっています。
日本国債は原則的に元本保証であり、個人向け国債の最低金利は0.05%です。
そのため、財形貯蓄や銀行預金よりもリターンを狙いたいと感じていて、なおかつ投資に対して恐怖心を持つ方に推奨できる運用方法でしょう。

(3)NISA

NISAとは少額投資非課税制度で、年間120万円を元手に始めた投資信託・株で得られた利益が全額非課税になる仕組みです。最長5年間続けることができるため計600万円分までが非課税対象となります。
一方、つみたてNISAというものもあります。 つみたてNISAは毎年40万円分まで、20年間に投じた積立投資信託による利益が非課税となる仕組みです。 毎月少額で積み立てることで資産運用することが出来ます。
つみたてNISAの投資先は初心者が始めやすいよう国が選んだもののみなので、比較的安心して始められるでしょう。
50代から貯めるなら預貯金以外の資産運用を始めよう -------------------------
今回は50代の平均貯金額や資産運用方法について解説しました。

50代からの資産運用はポートフォリオの質によって大きく左右されると言えるでしょう。 証券会社で資産を運用されていたお客様とお話ししていると、「なんとなく大手の証券マンに勧められて買ってみたら損がでて、自分が想像していたものとは違っていた」なんて話をよく耳にします。
資産運用する際は、自らの目的に応じて適切な金融商品を選ぶ必要があります。 ここまで読んでくださった方の中には、これから資産運用を始めたい方やポートフォリオを考え直したい方もいらっしゃるかと思います。 しかしながら、何から始めて良いか分からない方も多いのではないでしょうか?
私どもはIFA(独立系ファイナンシャル・アドバイザー)という立場から、皆様一人ひとりのライフプランをもとにゴールを設定し、お客様に寄り添ったご提案をさせて頂きます。 資産運用に関するご相談・お悩みをお持ちの方は是非お気軽にご連絡ください。

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