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今企業が推進するフィランソロピー、メセナとは?
Column

フィランソロピー?メセナ?

ボランティアとの違いやそれぞれの由来を、徹底解説

こんにちは、Japan Asset Managementでございます。

「フィランソロピー」に「メセナ」、あまり耳慣れない言葉ですよね。
そこで今回は、皆様にももっと身近に感じて頂けるように詳しく解説していきます!

 

フィランソロピーとは、古代ギリシア語で「フィリア(愛すること)」と「アンソロポス(人類)」の二語から成る言葉です。日本語では企業等が福祉・医療・環境地域活動に協力・参加することを意味します。

フィランソロピーの活動内容としては、個人や企業による寄付やボランティアなど、公益性のために自主的に社会課題解決に取り組むことを幅広く指します。最近では特に企業による社会課題解決を指す際に使われることが多く、CSRや社会貢献活動などがフィランソロピーの一種だと言えるでしょう。

 

メセナとは、フランス語で「文化の擁護」という意味で、企業による文化や芸術の支援のことを言います。

メセナ活動を行う企業は、資金不足で思うように文化活動や芸術活動をできない地方や、個人の活動に資金を提供します。そして、メセナの芸術文化振興事業によってビジネスで得た利益の一部を社会に還元します。
良いサービスや優れた商品を販売しているだけでは社会貢献をする立派な企業として社会に認められることはありません。

 

米国では当たり前に行われているフィランソロピー

従来、企業によるフィランソロピー事業の中心は社員ボランティアなどの社会貢献活動や寄付を募るチャリティ活動が中心で、対象分野も芸術や環境等が主流でした。

しかしながら近年は単にお金を寄付するだけの「チャリティー」だけでなく、金銭的リターンと社会課題解決を両立するビジネス的思考が重視されてきています。

それに付随し、取り組まれる分野も教育や就労支援・ホームレス支援や医療など、幅広い分野に広がっている状況で、その中でも特にベンチャーフィランソロピーや社会インパクト投資など、「持続性」「数値化された社会的インパクト」「イノベーション」が重視されて始めています。
 

ベンチャーフィランソロピーの事例

Facebookの創設者であるマーク・ザッカーバーグ氏は、2015年に「チャン・ザッカーバーグ・イニシアティヴ」を設立し、従来の非営利法人NPOでは制約が課され不可能であった「インパクト投資」なども実施するとしました。


 
そして、当該企業を通じ生涯にわたって自身が保有するFacebook社の株式の99%を慈善事業に寄付する意向を表明するなど、チャリティだけでなく利益を生み出しながら社会貢献を行うソーシャルベンチャーへの投資は今後ますます重要性を高めていくと言えます。

 

■フィランソロピーとチャリティー

日本においてもフィランソロピーの浸透度を高めるためには、まず慈善事業の種類などを把握する必要があるでしょう。
そのためには、チャリティーや後ほどご説明するメセナといった、フィランソロピーと近い概念と、切り離して考えることが重要です。

チャリティーの事例

チャリティーとは、収益を社会事業や救済運動に寄付する目的で行う、各種の事業や催しのことを言います。

日本で有名なチャリティー活動として、日本テレビが毎夏に放送する「24時間テレビ」がありますね。
昨年(2019年10月1日~2020年9月30日)の寄付金総額は8億6,626万9,827円にまで登ったそうです。

グッズ販売や企画を通じて人々から集めたお金を、24時間テレビチャリティー委員会という組織が福祉・環境・災害復興の支援活動に活用しています。これだけ多額のお金が1つのテレビ番組の影響で動いたというのが驚きますね。


もともとチャリティー文化が盛んなアメリカにおいては経営層もチャリティーとフィランソロピーの意味が異なることをよく理解していますが、日本ではまだCSRの一環としか考えられてないでしょう。

日本でフィランソロピー事業を行うには人と国それぞれの単位で自主性をもって社会課題解決に取り組むことが必要です。

 

フィランソロピーの中のメセナ

フィランソロピーの社会貢献活動から芸術文化支援だけを抜き出したものが、「メセナ」です。

企業側は自社のイメージをよくする目的で、メセナ活動を行うことがあります。

企業にメセナ活動が求められるのには、以下の循環から説明することができます。

① 芸術や文化は市民の生活を豊かにするため、社会にとって必要なもの。
② 企業は芸術や文化の担い手になる市民を労働力として消費している。
③ そのため社会では文化や芸術を生み出し、継承する人材が不足する。
④ 社会は不足している芸術文化を市民に提供することを企業に要求する。

こう考えるとメセナ活動の位置づけが明確化されると思います。

メセナの事例

花王は、若手芸術家の育成支援やクラシック音楽活動など、芸術文化活動の支援を行うメセナ活動に取り組んでいます。

例えば「東京音楽コンクール」「NHK交響楽団」の支援を行なっています。

また、トヨタも市民に芸術を楽しんでもらう催しや、若手芸術家の芸術活動を支援するメセナ活動に力を入れています。
例えばコンテンポラリーダンスの練習場所として会社施設を開放したり、所蔵する楽譜をオーケストラの演奏会用に貸し出しています。


 

フィランソロピーとボランティアの違い

皆様は、ボランティアという言葉の由来を知っていますか?

ボランティアの語源は、ラテン語の「ウォロ(自発的)」から派生したと言われており、この言葉には「自分から進んで〜する」「喜んで〜する」という意味があります。
一方で、フィランソロピーには冒頭で説明した通り、古代ギリシア語の二語が組み合わさった、「人類を愛すること」という意味が込められています。

このことからも、概念の違いが見えてきますね。

そしてフィランソロピーは、社会的影響力(規模)がボランティアと比較できないくらい大きく、また持続性もあります。
メセナと同じく、ボランティアもフィランソロピー活動の一部、と考えると分かりやすいかもしれません。

 

株式会社 Japan Asset Management

実は私たちJapan Asset Managementもフィランソロピー事業に力を入れて取り組んでいます。

支援している団体のうち今回は3団体をご紹介します。

■ 認定NPO法人D×P

経済的に苦しかったり障がいを持っていたりと様々な事情を抱え、孤立している高校生を支援しています。「生きていける」と思えるような、人とのつながりを感じられるセーフティネットを広げるため活動しています。

■ NPO法人Learning for All 

複雑な家庭環境で育っていたり困難を抱えている子ども達を包括的に支援しています。人材育成にも力を入れていて、ボランティアの大学生を募り社会課題を解決するため行動する人材を育成・輩出しています。

■ NPO法人キープ・ママ・スマイリング 

病気の子どもや発達がゆっくりな子どもを育てるお母さんやご家族を支援しています。入院する子どもに付き添うお母さんを料理で応援する「ミールプログラム」を実施しています。

 

上記3団体以外にも、日本にはたくさんのNPO団体が存在しています。自分が支援したいと思う団体と出会えたら、その支援も強制されていると感じずに心から応援できるのではないかと思います。

 

最後に…

いかがだったでしょうか?今回はフィランソロピーとメセナについてお話ししました。

あまり耳慣れない言葉であったかもしれませんが、この記事をきっかけに社会をまた違った側面からも捉えて頂ければ幸いです。

私たちJapan Asset Managementは、2019年6月、日本で初めて寄付先をアドバイスする「フィランソロピーアドバイザー制度」を開始いたしました。

「お金に想いを乗せて運用する。」

「どのように資産を増やすか」という資産運用の方法だけを追求するのでなく、
「資産運用によって増えた資産をどのように使っていくか」という資産運用の目的や、未来の世界のことまで語り合い、
よりよい社会を実現するためにお客様と共に考える。

お客様にとってそんな担当者でありたいという想いから、当社はフィランソロピー・アドバイザー制度を創設いたしました。
もし少しでもご興味をいただけましたら、お気軽にお問い合わせください。